【雑記】モンチュラ・ベータドライツーリングカップ2021 コンペ参加レポート

【雑記】モンチュラ・ベータドライツーリングカップ2021 コンペ参加レポート

こんにちは。

木偶の坊のdekunoです。

2021年3月28日(日)、初の東京開催となった今年のモンチュラカップ、正式名称「モンチュラ・ベータドライツーリングカップ2021」に参加してきました。

感謝

まず、はじめに

こんな不安定な社会情勢の中、コンペ開催を実行してくださった関係者の皆様に感謝です。

さて、今回私はオープンクラスに申し込んだのですが、数年前のコンペに比べると、参加者全体のレベルが上がっているように感じます。

その影では、やはり都内で常設ドライツーリングウォールを備えるベータクライミングジムの存在が大きいと感じています。

ちなみにドライツーリングウォールが一般開放されたのが2年半くらい前だったと思いますが、そこで出会った仲間も数多く、今まさに群雄割拠。竜攘虎搏。

過去を振り返る

ベータのコンペと言えば、思い出すのが2018年10月に開催された最初のドライツーリングのコンペです。当時はエキスパートクラスの参加者がわずか5人という状況でしたが、課題がデタラメに難しくて、私はスタートすることさえできず、最下位に終わりました。

あの頃に比べると、何もかもが進化しています。

選手の人数、ホールドの種類、量、ルートの質、ギアの性能、ノウハウ、その他いろいろ。

私自身はどうなんでしょう?

それを確かめるのがコンペです。

今年はあのモンチュラカップがベータで開催ですから、いろいろ時代の変化を感じますし、感慨深いです。一矢報いたいという気持ちが高まります。

コンペ当日

来るの早すぎた

前日に予選課題のセッター試登動画が送られてきて、ワクワクして、あまり眠れませんでした。

当日はまだシャッターが開いていないジムの前でも動画を見ながら待っていました。

ジムが開くと、すぐに気になっているホールドを確認し、オブザベノートにメモを書き込み、安心感を得ました。あとは実行するだけ。

予選第一課題

手数が多い反面、フィジカル的な負担が少ないムーブの連続で、間違いなくスピード勝負になりそうな完登必須課題だと感じました。

そんななか、やはりコンペには魔物がいるようで、油断すると落ちそうなホールドもあったりして、緩急を付けて登るイメージを心がけたいと思いました。

自分の登攀順は10番手なので、前の人たちを観察することができて、概ね予想通り、2分台で登り切る選手が続出。ホールド1つあたりの処理スピードが大体5〜6秒で、これが決勝進出ラインなんだろうなと、他人事のように冷静に考えていました。

自分の番が近づくと、緊張感が高まり、身体がガチガチになりそうな気がしてきました。

どこかの誰かが言っていた「クライミングは覚えゲー」のような言葉を思い出しつつ、とにかくオブザベしたムーブを忠実にやることだけを意識しました。

やがて自分の番がきたのですが、思いの外、身体が軽くて、ふと気が付いたらもうゴールをマッチしていました。

結果的にこのルートは全体でも2位の速さで、いつもとは違って、余裕を感じました。

予選第二課題

次の課題も難易度は易しめですが、後半フィギュア9,4の連続ムーブと強傾斜があり、油断できないと感じていました。

完登するだけならあまり問題なさそうですが、ある程度スピードを意識しないと決勝進出が厳しくなるため、出力60%〜70%くらいを意識。

また、緊張して手順を間違えないように、「右手」「左手」といちいち声に出してトライ。

ほとんど思った通り、そこまで速く登れなかったものの、余力を残しつつ確実にゴールを取ることができました。

待ち時間

決勝進出はスピード勝負で決まる展開となったため、当落線上かと思いましたが、結果的には全体3位で通過。まずは一安心。

コンペ前に簡単な課題をたくさん登るトレーニングをメインにやってきたので、予選ではそれが功を奏したと思う反面、あまりタフなことはしていないため、決勝はもう楽しむだけと割り切っていました。一手目で落ちる可能性もあり得るくらいに気楽に考えて昼休みに突入。

オブザベ

オブザベタイムに入り、壁を見た瞬間、思っていたほど困難な課題ではなくて、安心。前半はリーチの長さが生かせると判断し、頭の中でしっかりムーブを組み立てることができました。

途中のフィギュア9,4の渡りが鬼門で、この苦手ムーブを超えるかが、自分にとっての核心。

そこから先はロープを付けて縦に登るセクションですが、16手目のボールホールドを保持する自信はなく、このへんは曖昧なイメージしか湧かず…

決勝開始

前の選手がおそらく前半で落ちたと思われ、自分の番が早く回ってきました。緊張感が高まります。

一手ずつ丁寧に出していこうと思い、慎重にトライし、前半は順調に突破。鬼門のフィギュア9,4は正直ギリギリでしたが何とか突破。そこから次の横向きメタルホールドでも危うく落ちそうになりましたが、何とか耐え凌いで、ようやくロープ壁に到着。

ここで残り時間を確認したうえで、腕をシェイクする判断は冷静だったかも知れません。

次のメタルホールドをフィギュア4で抑え込み、ボールホールドをトルキングで捉えた瞬間、ギャラリーがざわついたので、ここで落ちた人がいるのか?と、何となく想像しつつ、その次のホールドが非常に遠い距離にあり、リーチを活かして強引に狙いました。取れました。

そこからモタモタしている間にタイムアップが聞こえました。体力にまだ余裕があったので、(シェイクが多く)少しもったいない時間の使い方をしたような気もしますが、やはり5分という枠を甘く見ていたのでしょう。

この時はじめて決勝課題を完登できたら、きっと楽しいだろうなという気持ちになりました。

勝ち負けではなく、シンプルに完登を目指す、そんなドライツーリングを楽しめるようになりたいものです。

以上